まるこの、はなまる日和。

はじめまして。アラサーです。新婚生活のこと、仕事のこと、妊活・妊娠・流産のこと、いろいろ綴ります。

三度目の受診②(流産の宣告を受けて)

「あれ?・・・週数にしては、成長が遅い・・・。」

 

 

 

エコーで内診を受けながら、先生がつぶやいたこの言葉に、

私はどれだけ耳を疑っただろう。

 

 

「今回はきっと赤ちゃんも心拍も見れる♪」

そう思って検診を楽しみにしていた私。

 

偶然、別のようで夫が仕事の有休をとる、というので、

その用が済んだ時間に予約を入れることができ、

 

初めて二人で受診できることになった。

 

 

待合室でも、楽しみで楽しみでソワソワして、

普段クール(ぶっている)夫からも、内心楽しみにしている気持ちが伝わってきた。

 

自分はとても幸せだと思った時間だった。

 

 

 

 

 

何度やっても、エコーの内診は慣れない。

 

あまりにも無防備な格好で、自分としてはどうしようもないし、

冷たくて無機質なものが入ってくるあの感じも、全く好きではない。

 

 

でも、

妊娠がわかり、今まで経過を見てきて、

今回は赤ちゃん見れるかな・・・見れるといいな・・・と

期待しかなかった自分としては、好きではない内診もどうってことなかった。

 

 

 

 

内診が終わり、エコー写真をもらう。

この瞬間は、今までは幸せをかみしめていたものだった。

 

 

 

 

でも今回は違う。

先生も、私も、初めて同伴した夫も、強張っている。

 

今でこそ「強張っている」と表現ができるが、

あの当時の率直な自分の感情は「無」だったと思う。

 

 

内診台で「成長が遅い・・・」と言われ、

その後から無口となった先生の態度には、嫌でも察しが付いた。

 

なんだろう、あの感じ。

血の気がサーっと、引いた。

 

 

 

診察室に戻り、先生は言葉を選びながら状態を説明してくれた。

 

 

 

 

・卵黄嚢が空であり、

 本来ならば週数からして見えてきてもいい赤ちゃんすら見えず、

 成長が遅れていること

 

・前回から胎嚢の大きさもほぼ同じであり、成長が確認できない、止まっていること

・おそらく流産の可能性が高く、これから出血を迎えるだろうとのこと

・初期の流産は遺伝子や染色体の問題で、医療としても手だてはできないこと

・初期の流産は10人中3人くらいの高い確率であり、

 母体側に原因がある訳ではないこと

 

 

 

この診断を静かに説明された上で、

 

これから1週間の間に、おそらく自然に流れること、

大量の出血になるだろうことを説明された。

 

 

 

 

 

正直な気持ち、

私としては、

 

いま自分の身に何が起こっているのか、理解が追いつかなかった。

 

診察室には、先生と、夫と、私がいる。

遠くで看護師さんが立っている。それは分かる。

 

 

でも。先生が私に説明したことが、

自分のこととして入っていかない。

 

一言で表すなら「上の空」

 

 

成長が遅い・・・だってこれから大きくなるんでしょ?

 

止まっている・・・それならこれからまた動くでしょ?

 

これから出血を迎えて流産になる・・・私、全然お腹痛くないよ?

 

これが流産なんて、嘘だよね???

 

 

 

先生の説明に対して、瞬時に色々な思いが駆け巡る。

でも、それを言葉にして訴えることができない。

頭がフリーズして、うまく働かない。

 

覚えていることは、

心臓がバクバクして、心が震えているみたいだったこと。

 

診察室を出て、

声を押し殺して泣きそうになるのを抑えることで精いっぱいだった。

 

自分のことで精いっぱいだったけど、

夫は力強く手を握ってくれていた。

 

 

そんな、流産の宣告であった。